新型コロナウィルス(以下、「COVID-19」)の世界的流行(パンデミック)は、消費者視点から様々な問題を引き起こしている。国際的な消費者団体の連盟である Consumers International (CI)は、加盟団体と連携しながら、これら諸問題に取り組むための活動を展開している(注1)。その一環として、CI は2020年4月16日に加盟団体とともに、G20加盟国の政府に対し、消費者の権利・利益を重視したCOVID-19への国際的対策を呼びかける共同声明を発表している(注2)。以下に、その概要を紹介する(注3)。
まず、前文では、CI 加盟団体のCOVID-19への取組みを通じて、以下の見解を表明している。
次に、共同声明は、どのような行動が必要かを二段階に分けて提案している。まず、第一段階(現在必要な行動)は、社会・経済の主要なシステムや市場において消費者を保護することである。
具体的には、1)国連消費者保護ガイドラインに掲げられた、消費者のニーズ(健康、食料と生活必需品、金融、インターネットへのアクセスなど)を保障すること、2) 不公正な市場慣行から、消費者を保護すること(便乗値上げ、過小返金・補償、デマ・悪質商法・詐欺、金融へのアクセス障害や不当な返済からの保護、個人情報の保護)、及び 3)脆弱な低所得層の消費者を保護することを挙げながら、それぞれの詳細な内容を提示している。
第一段階の行動を実施した上で、市場における消費者の権利の尊重に基づき、持続可能な消費と生産への迅速な移行に投資すべきであるとしている。それを実現するために、7つの課題について提案がされている。それらは、より強力で包括的な消費者保護、最優先課題としての持続可能性、健康の増進、食料供給体制の強化、公正な金融サービスの提供、公正な公共投資、及び公正で安全なネット環境の提供である。
注:
(1) https://www.consumersinternational.org/what-we-do/covid-19/
(2) https://www.consumersinternational.org/media/346205/covid19-jointstatement.pdf
(3) 全文(原文英文・和文仮訳)は、全国消費者団体連絡会のサイトに掲載されています。
http://www.shodanren.gr.jp/database/432.htm
まず、前文では、CI 加盟団体のCOVID-19への取組みを通じて、以下の見解を表明している。
- COVID-19の危機的な状況の中、公正で透明性の高い、断固とした行動をとることで、緊急時の救命のみならず、持続可能な社会および経済を再構築する際に必要な、リーダーシップと利害関係者間の連携に欠かせない信頼関係が構築できる。
- COVID-19パンデミックの国際性は、私たちに今日世界がいかに相互に連関しているかということを認識させている。世界の人々は、消費・生産のグローバル化により、食料、金融、健康、移動を含むあらゆる分野において、多大な影響を受けている。
- 新興市場、及び各国の脆弱な立場にある消費者は、健康や死亡のリスク、及び経済低迷による影響を最も受けやすい。
次に、共同声明は、どのような行動が必要かを二段階に分けて提案している。まず、第一段階(現在必要な行動)は、社会・経済の主要なシステムや市場において消費者を保護することである。
具体的には、1)国連消費者保護ガイドラインに掲げられた、消費者のニーズ(健康、食料と生活必需品、金融、インターネットへのアクセスなど)を保障すること、2) 不公正な市場慣行から、消費者を保護すること(便乗値上げ、過小返金・補償、デマ・悪質商法・詐欺、金融へのアクセス障害や不当な返済からの保護、個人情報の保護)、及び 3)脆弱な低所得層の消費者を保護することを挙げながら、それぞれの詳細な内容を提示している。
第一段階の行動を実施した上で、市場における消費者の権利の尊重に基づき、持続可能な消費と生産への迅速な移行に投資すべきであるとしている。それを実現するために、7つの課題について提案がされている。それらは、より強力で包括的な消費者保護、最優先課題としての持続可能性、健康の増進、食料供給体制の強化、公正な金融サービスの提供、公正な公共投資、及び公正で安全なネット環境の提供である。
注:
(1) https://www.consumersinternational.org/what-we-do/covid-19/
(2) https://www.consumersinternational.org/media/346205/covid19-jointstatement.pdf
(3) 全文(原文英文・和文仮訳)は、全国消費者団体連絡会のサイトに掲載されています。
http://www.shodanren.gr.jp/database/432.htm